SASは治らない?

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SASは治らない?

2021/05/13

睡眠時無呼吸症候群は治らないのか?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんを診ている先生たちは「SASは一生治らない病気」だと言われます。

稀に、「激ヤセすれば」や「手術で」という先生もおられるようですが、大方の見解は一致しているようで「一生お付き合いする病気」と表現されています。

 

CPAPを使用することで

1.「低酸素」という状況を回避できる。

2. いびき等を含め呼吸苦(胸腔内陰圧)を軽減することで「心臓への負担」が軽減される。

このような事実があり、エビデンスもあることは先生が積極的に取り組むモチベーションにもなっているのでしょう。

 

また、それはSAS患者さん達にとっても有益なことであるため、このCPAP療法が今後も永く続くだろうと予測されています。

しかし、前回のブログに挙げたように毎月の医療費はとても大きくなってきています。

真面目に使っている人にはその医療費は「先行投資」となり、将来の医療費は大きく減らせる可能性はあります。

実際には世界的な基準として「4時間以上使用する日を7割(30日のうち21日)以上にすることで合併症の予防にもなる」というラインがありますが、それだけの時間「使われていない」人も存在することも確かです。

 

しっかりと取り組んでいる施設は、使用状況が低い人に対し「指導」を行い、使用率が上がってこなければ「保険適応から外す」・・・器械を取り上げる医療機関もあるようです。

確かに、予防のための医療費を使っておきながら、使用していない(家に置いてあるだけ)のであれば「合併症」を発症させてしまい、さらに高額な医療費が結果的にその人に投じられる訳なので、他から見れば無駄遣いの他なりません。

 

医療保険を使っているCPAPユーザーは、しっかり使う義務があると思いますし、それを貸している医療機関はそれを指導・管理する義務がありますよね!

加えて言うなら、貸出をする医療機器提供会社は患者さん個々が持つ使用できない理由を潰せるスキルが求められます。

 

ただ、使えない?使わない?理由が「寝る時間が短い」「使うのを忘れてしまう」「気が向いたら使う」などの言い訳をして使っている時間が短い人も少なくない現状です。

このような人たちに医療保険を適応してまでCPAPを貸し出す理由があるのかは考えものです。

 

SAS患者さんへの治療がCPAP療法のほぼ一択という現状がそうさせてしまっているのではないでしょうか?

実は、SAS患者さんの中に「根治できる人」までCPAPを使う選択をさせられているのではないか?という考えが捨てきれません

一緒にSASを根治させたい人はいないかな?と考えている今日この頃です・・・